東京都の中央区立泰明小学校がアルマーニの標準服を採用することを発表し話題になっています。
調べてみると、泰明小学校の和田利次校長先生がほぼ独断で決めた模様。
一般ピーポーのあたしからしてみると、ありえん!
でも当事者たちはそうでもないのかしら?
泰明小学校ってどんな児童が通っているの?
特認校って何?
そして標準服がアルマーニ決定した経緯についてまとめてみました。
アルマーニ社のデザインによる標準服への移行を決めました
和田利次校長は標準服をアルマーニに決定した理由として保護者向けに文書を配布していました。
文字数、実に4048文字。
原稿用紙10枚分です。
抜粋すると、
標準服もその要因の一つであります。視覚的な同一性と申し上げたらよいでしょうか。泰明の標準服を身に付けているという潜在意識が、学校集団への同一性を育み、この集団がよい集団であって欲しい、よりよい自分であるためによい集団にしなければならない、というスクールアイデンティティーに昇華していくのだと考えます。
標準服を変えれば私の危惧することが消えるわけではありません。教育は、内面の耕しであり、そこに、学校教育の質が問われるべきであると思っています。
ブランドに拘ったり、志向したりしているわけではありませんが、泰明小学校も銀座のランドマーク、銀座ブランドであります。〔学校には当てはまらない言葉かも知れませんが〕街の歴史とともに存在するある種のトラディショナルブランドであります。
銀座の街のブランドと泰明ブランドが合わさったときに、もしかしたら、潜在意識として、学校と子供らと、街が一体化するのではないかと、また銀座にある学校らしさも生まれるのではないかと考え、アルマーニ社のデザインによる標準服への移行を決めました。
標準服とは児童が毎日着るものです。そうした身近なアイテムだからこそ、それを通してきちんと装う事の大切さを感じることも、国際感覚の醸成に繫がると思います。
和田利次校長の言葉をみると、どれだけ泰明小学校に誇りを持っているかがわかります。
(これが真意ならですが。)
なぜアルマーニ?
他のブランド社(どのあたりまでをブランドと呼ぶのか悩みましたが)にもアプローチをしたのですが、程合いの違いはありますが、受け止めてもらえなかったというのが結論です。
【http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/988b860911134424fddb690ceb74b19c】
制服が高い理由
- アルマーニ社によるデザイン
- 生地・縫製も日本のメーカー(松屋様ルートを残した)
制服の詳細な値段
ネットではすべてそろえると9万円とありますが、詳細について調べてみました。
洗い替えのシャツまでそろえると全部で8~9万円弱になるようです。
もちろんこれを負担するのは保護者なので、一般ピーポーの学校で同じことをやると、炎上どころかだれも制服を着てこない事態におちいるでしょう!
因みに現行の制服の値段は・・。
- 130㎝男子の場合
- 130㎝女子の場合
上着、長袖シャツ、ズボン、帽子で、17755円
男子の場合、上着、長袖シャツ、ズボン、帽子で、17755円
導入開始時期について
平成30年度入学の新1年生から着用することといたします。上学年の児童については、様々なご要望があると思われますので、ご関係の方々と相談をさせていただきながら決めていきます。
泰明小学校ってどんな小学校なの?
では、問題の泰明小学校はどのような小学校で、どのような生徒が通っているのでしょうか。
中央区のHPをみると、
泰明小学校の学級数は12。児童数は334人。
単純計算で一学年あたり2学級、56人程度。とのこと。
卒業生には、島崎藤村や朝丘雪路さんなど著名人も輩出している歴史ある学校なんですね。
ネットを調べてみると、泰明小学校は特認校制度の小学校とのこと。
特認校制度とは?
2009年から導入された取り組みとのこと。Wikipediaによると、
住所に基づいて指定される地元の学校に加えて、以下の4つの区立の小学校は、都心に立地して本来の学区居住の児童が少なく、施設に余裕がある「特認校」として、通学区域に関係なく希望により就学できる制度となっている。受入れ上限を超える申請があった場合には抽選により入学者を選抜している。
中央区立城東小学校
中央区立常盤小学校
中央区立泰明小学校
中央区立阪本小学校
では、泰明小学校がどのような学校か?に話を戻すと、
泰明小学校は銀座5丁目という繁華街の一角に校舎を構え、今年で140周年を迎える小学校です。
本来公立の小学校は指定された学区に住む子供達が通うわけですが、ここ泰明小学校は事情が異なり、「特認校」として区内全域から児童をうけいれています。
つまり泰明小学校に通わせている親の多くは、泰明小学校を指名して通わせていることになるようです。
学校の外観をみると。
公立の雰囲気ゼロじゃん・・
また泰明小学校は東京都選定歴史的建造物及び経済産業省近代化産業遺産に指定されているそうで、歴史的な建造物としても高く評価されているとのこと。
この校舎をみると、ここに通わせたいと思う親の意識が高いのは想像できますが。
では当の親はどのように思っているのでしょうか?
ハフィントンポストのインタビューでは、
「価格だけがおかしいのではない。高いブランドの標準服を子どもに着せること自体、よいことだと思いません。この服を着て、校庭で遊ぶこともあるでしょう。高いものを着せて、子どもらしい生活に制限が生まれないでしょうか。大人の思惑ばかりが先立ち、子どもが置き去りにされていると思います」
「わざわざブランドを選ばずに、素材の良さで選ぶこともできたはず。高いからいいもの、安いのはダメ、という間違った刷り込みが子どもの中に生まれないか、心配しています」
「この制服に決まるまでの経緯や理由がまったく見えず、唐突でした。保護者向けの校長の文書も読みましたが、何がやりたいのか分かりませんでした」
【http://www.huffingtonpost.jp/amp/2018/02/07/schooluniform_a_23355576/】
なんだか理由がお上品、『値段が高い!』ではないのですね。
わたしならまず『その値段ありえん』って言っちゃいそうです。
ただ、一方でネガティブな意見ばかりではありません。
ネットの書き込みには、
自分も銀座出身の勝どき民です(マジ
アルマーニを選定した是非は
泰明小の在校生と父兄達に任せるべきですな
部外者が口を挟む問題じゃね
中央区って小学校が選べるんだよね。
特認校っていうんだけど、城東小学校(八重洲口1分)とか泰明小学校は、
行きたい人が・応募していくことができる小学校なのよ。 言い過ぎな人は 注意して。
地元民的には、「外のヤツが 知らずに なにを言ってんの?」な意見が がんがんで、ストレス高いわ。
おまえら、だれのために、だれにむかって言ってんのかな?って思っちゃう。
公立でアルマーニはどうかと思うが
泰明って大半が中受験で貧乏人のイメージないし私服になったらもっとお金がかかるような気がする
この事件なんて
和田利次の日常
ヒステリックに反発している人が多いけど
自分の子供に量産型の安価な制服より
仕立ての良い制服を着せたいという親心も少しは理解してあげなよ貯金もいいけどさ、もうちょっと消費しなよ
真意まではわかりかねますが、子供に良いものを着させたいとおもう親も一部はおられるということでしょう。
今後どうなる?
ここまで世間に広がってしまった今回の標準服騒動、このまま和田利次校長の独断で9万円のアルマーニを押し通すことができるのでしょうか?
区議会議員の小坂和輝氏は、今後のあり方について、
- 保護者の負担軽減策/補助制度における学校間の公平確保策を講じた上で、
- 子ども達、保護者・PTA・地域の合意形成を得ること
さらに言うのであれば、
- 中央区全体としても、各校の標準服がどうあるべきか、この機に見直すこと
が必要ではないかと考えます。
【http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki】
としており、今までの標準服のままの場合もある事を示唆しています。
ネットには当たり前のようにバッシングが多くあがっていますが、一方で評価する意見も届けられているとのこと。
一般ピーポーでない人達からは、和田校長の言われる『服育』『ビジュアルアイデンティティーの育成』に共感できるということでしょうか。
この書き込みが一番真相をついていると思う。
この事件なんて
和田利次の日常